
今回は、情報の漏えいとオンラインの不正について話します。単純に思える一方で、分解し始めると一気に難しくなる問いです。不正対策の世界では長らく、漏えいが不正を増やすと考えられてきました。直感に合います。企業が漏えいを起こし、顧客の情報が流出し、不正の試みが増える。話はそこで終わり、というわけです。
しかし、おそらくそれほど単純ではありません。
この回は、ある反論に触れて考え込み、自分が長年抱いてきた前提を疑うところから生まれました。漏えいは本当に、直接オンラインの不正を増やしているのか。それとも、犯罪者の手にはすでに膨大な個人情報が渡っていて、新たな漏えいは大きな山にもう一掴み加えるだけなのか。
そこからが興味深いところです。
漏えいに続く不正を理解したいなら、直感と証拠を切り分ける必要があるからです。流出した個人情報、漏えい後のなりすまし被害、使い回された認証情報を大量に試す攻撃、アカウントの乗っ取り、そして犯罪者が実際にどう情報を手に入れ使うのかという、より大きな問いを見なければなりません。漏えいがあったかどうかだけの話ではありません。その漏えいが、その後の不正の危険を本当に押し上げるのか、それともすでに個人情報であふれた状況を追認するだけなのか、という話です。
また、Twitterからの流出と、アカウントの情報が公に出回ることの広い影響についても触れます。漏えいとオンラインの不正のつながりが常にきれいで直接的とは限らないとしても、流出がもたらす帰結は現実だからです。不正やなりすまし被害だけでなく、詐欺、他人へのなりすまし、そして信頼の摩耗という形でも現れます。
情報漏えいとオンラインの不正をめぐるこの問いは、実際には次のような意味を持ちます:
- 漏えいに続く不正が、一件の事故から直接生じたのか、長年の流出の蓄積から生じたのかを問う必要がある
- 流出した個人情報による不正が、アカウントの乗っ取りや詐欺の危険とどうつながるのかを理解する必要がある
- オンラインの不正の原因についての思い込みと、犯罪者が実際に情報へ触れ、使う方法とを切り分ける必要がある
- 漏えい後の対策では、直後の危険と長く尾を引く危険の両方を織り込む必要がある
このエピソードで聞ける内容:
- 情報漏えいとオンラインの不正がしばしば結び付く一方で、思われている通りとは限らない理由
- 漏えい後のなりすまし被害と、漏えいをきっかけとする詐欺の危険がどこで重なるか
- 認証情報を大量に試す攻撃とアカウントの乗っ取りが、犯罪者の情報へのたどり着き方について示すこと
- Twitterからの流出が、なりすまし被害という見出しを超えて重要である理由
- 身元情報の流出に関する報告など、証拠が漏えい後の危険をめぐる議論をどう形づくるか
次のような方におすすめのエピソードです:
- 不正対策、信頼と安全、身元確認、情報セキュリティ、リスクに携わり、漏えいに続く不正を見極めたい
- 流出した個人情報が、オンラインの不正の原因を本当に変えるのかを理解する必要がある
- 認証情報を大量に試す攻撃、アカウントの乗っ取り、流出した個人情報による不正に対処している
- 個人情報の流出とその帰結について、より確かな背景を知りたい
- 漏えい後の対策と、危険が時間とともにどう変わるのかを重視している
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